「病気や薬のことをもっと知ろう」シリーズ

2011.01.31

病気や薬のことをもっと知ろうシリーズ[17]薬物相互作用について④

今回は分布に影響を与える薬物相互作用について書いてみます。
薬物の分布については、このシリーズ[3]をもう一度確認してほしいのですが、血液中の薬物は、血漿タン白(アルブミン)と結合した《結合型》とそうでない《遊離型》に分かれて分布しており、《遊離型》が薬の効果を示していて、《遊離型》が薬効を現して使われると、《結合型》が《遊離型》に変化する形になっています。

一般に水に溶けにくい性質の薬物は、タン白結合率が高くなっており、タン白結合率が高い薬物同士を併用する場合タン白の取り合いになるため、タン白結合率の低い方の薬物は、単独で飲む時と比べると《結合型》になりきれず《遊離型》に分布され、その分 薬の作用が強くなることがあります。
この場合は分布に影響を与える薬物相互作用になります。
(北潟店 阪下春夫)


Posted by 北潟店 at 18:06 コメント(0件)

2010.05.08

病気や薬のことをもっと知ろうシリーズ[16]薬物相互作用について③

前回に引き続いて吸収に影響を与える薬物相互作用について書いてみます。

③吸収前に細胞内で代謝される。
  小腸粘膜細胞にある酵素の中の一部には、ある薬物に対してその薬物を吸収する前に
  代謝してしまうため、薬物の吸収量が減るようになっている。ただその同じ酵素で
  代謝を受ける薬物を2種類たまたま一緒に服用すると、代謝されやすい方の薬物だ
  けが通常通り代謝され、もう1つの薬物が代謝を受けなくなる為、その薬物の吸収量が増えて、過剰な働きあるいは副作用が出やすくなるケースがあります。

④一度吸収された薬物が細胞内から腸管腔内へくみ出し。
  小腸粘膜細胞にあるP糖タンパク質というのは、一度吸収された薬物を細胞内から
  腸管腔内へ排泄させるという働きがあります。
  リファンピシンという薬物はこのP糖タンパク質を増加させるので、この薬と同時に服用すると他の薬物の吸収を減らすことがあります。

次回は分布に影響を与える薬物相互作用について説明します。
  (大学前店 阪下春夫)


Posted by 大学前店 at 09:55 コメント(0件)

2010.03.13

病気や薬のことをもっと知ろうシリーズ[15]薬物相互作用について②

今回は薬物相互作用のうち、薬物動態学的相互作用について説明します。
このシリーズの[1]~[5](薬はどのように体内をめぐっているのか)を参照していただきたいのですが、薬は体内のさまざまな因子(吸収・分布・代謝・排泄)により、体内をめぐって薬の効果を発現しています。
この4つの因子のどこかで薬物同士が影響しあうと、その及ぼす影響によって薬物血中濃度が変化し、薬の治療効果の増減や有害作用の発現につながっていきます。
このようなしくみで起こる相互作用を、薬物動態学的相互作用といいます。
まず吸収に影響を与える薬物相互作用には以下のようなのがあります。

① 吸収されにくい性質に変わる
ある種の抗生物質は、鉄やアルミニウムやカルシウムを含む薬物と一緒にのむと
消化管内で吸収されにくい形状(キレート化合物)に変わってしまうことにより、
吸収されにくくなり薬の効果が減じる
② 吸着されてしまう
ある薬物は他の薬物を吸着する能力が高いため、吸収に影響を与える
たとえば、高脂血症治療剤(コレスチラミン)は吸着能力が大のため、ワルファリンなどの吸着の報告あり。

この吸収に影響を与える薬物相互作用の続きは、次回に説明します。
(大学前店 阪下春夫)


Posted by 大学前店 at 15:05 コメント(0件)

2010.02.03

病気や薬のことをもっと知ろうシリーズ[14]薬物相互作用について①

薬物治療では複数の薬を同時に服用することが多い。その主な理由は以下のようにまとめられます。
① 薬効を増強するために、作用機序(薬の効果を示すしくみ)の異なる薬物を併用する
② 主薬による副作用の発現を抑えるために併用する
③ 対症療法で複数の症状の緩和をはかるために併用する

このように複数の薬物が併用されると、使用される薬物間で互いの薬理作用への影響が出る場合があります。
この影響が出ることを薬物相互作用といいます。
薬物相互作用の結果として、薬の作用の増強あるいは減弱が起こり、または有害作用の増強も考えられます。
薬物相互作用は大きく分けて、①薬物動態学的相互作用 ②薬力学的相互作用に分けることができます。
このことについては次回詳しく説明します。
(大学前店 阪下春夫)


Posted by 大学前店 at 18:08 コメント(0件)

2009.07.29

Vol.13 薬の副作用について④

今回も前回の続きを説明します。
⑧催奇形性
 サリドマイド事件というのがありましたが、「あざらし症」児出産はこの典型的なものです。
⑨発ガン性
 化学物質による発ガン性が示されたことにより、医薬品においても新薬研究時に発ガン性のチェックが行なわれている。
⑩局所刺激性
 光に対して反応性が高まる医薬品における光線過敏症皮膚炎などがこれに当てはまります。
⑪薬物依存
 薬物依存には「耐性」「習慣」「嗜癖」という3つのパターンがあります。「耐性」とは同じ効果を得るのに必要な薬物の量が増えてくる現象をいいます。「習慣」とはその薬物が『ないとさみしい(薬物に対する精神的依存)』と『なくてもなんとかなる(まだ禁断症状を示すほどの身体的依存はない)』というのを繰り返す状態のことをいいます。「嗜癖」は精神的依存がものすごく強くなった状態で、薬を止めると禁断症状が出るほどの状況のことをいいます。麻薬中毒やアルコール中毒がこれに当てはまります。
(大学前店 阪下春夫)


Posted by 大学前店 at 19:00 コメント(0件)

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